第67回定例会の様子(新潟大学脳研究所)      戻る

平成24年10月13日(土曜日) 新潟市の新潟大学脳研究所附属統合脳機能研究センターにて、第67回新潟アンギオ画像研究会が開催されました。
シンポジウムに先立ち、新潟大学の岡さんより「透視条件設定のおさらい」という題で講演がありました。IVRが中心となる血管造影検査では透視の線量が重要となり、 画像、線量の評価が必要である。
X線発生条件はCNRで評価し、高コントラストと低コントラストでは最適条件が違う
画像処理条件については、リカーシブルフィルター DR圧縮 リアルタイムマルチ周波数処理  エッジ保存型ノイズ低減技術などについて説明した。
低被ばくで高画質の画像を求めるのに、X線条件ばかりに目がいくが画像処理条件も検討すること
が必要である。

シンポジウム
各社ともに、低被ばく線量を維持しつつ、高品質画像を出力するための画像処理の技術の発表であった
今まで、静止画にしか使われていなかった「マルチ周波数数処理」などが透視画像にも導入されている。IVRでは必須のロードマップの技術についても各社使い勝手を強調されていた。


シンポジウム
被ばく線量は少なくなっているが、実際には、被ばくによる皮膚障害(紅斑)は発生しており、総線量の表示だけでなく、アンギュレーションごとの積算線量が記録できるなど、被ばく管理についてもアプリケーションを開発してほしいと思った。

特別講演は
「脳血管内治療の最前線と画像支援の役割」という内容で
新潟大学脳研究所脳神経外科学分野 伊藤 靖 先生 にお話をいただいた。
アンギオ室のレイアウトの話から始まり、モニター、インジェクターの天井走行は装置と平行に設置する、照明は術者がモニターをみるときに、視野に入ってこない、モニターに映り込まない位置にするなど、術者のストレス軽減を設計に取り入れる必要である。ラージモニターが流行っているが、分割表示すると、6面、8面モニターシステムより、画面が小さくなり、見にくくなる。


「動脈瘤」と「AVM」のIVR治療について、動脈瘤治療では、ステントを使用した治療が進んでおり、治療後のステントとコイルの位置関係が重要であり、3Dではメタルアーチファクトが発生する。ステントが進化していくと、透視画像で映りにくくなるなど、アーチファクトの軽減、ステントを描出するための検証実験が必要となる。AVMの塞栓治療ではOnyxという薬剤が使用される。高度な手技となり、モニタレイアウトも重要である。Onyxは透視に映りにくく、事前に透視条件の検証が必要である。

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